
ただいま。
第2章 遊園地
「ねぇ、新?」
「何?」
「どこの遊園地に行くの?」
「覚えてるかわからないけど、初めて遊園地デートしたところだよ」
「もちろん、覚えてるよ」
あの日は、雨が降っていた。
だから殆どの乗り物はびしょぬれで、大して乗れなかったのだ。
でも、今日は晴れている。
観覧車から見る海はさぞ綺麗なことだろう。
「たしか、あそこの向こうに海があるんだよね?」
「そう、とっても綺麗な景色なんだよ。あの日は雨だったけどね」
「新は雨男だからなぁ」
「何を言うんだよ、優希が雨女なんだろ?」
「でも、今日は晴れてる」
「ああ、そりゃあ俺のおかげだな」
「えー、私のおかげだし!」
本当はどちらでもいい。
今日が雨だったとしても構わない。
私は新といられたらそれでいい。
死ぬ瞬間まで一緒ならばそれでいい。
「私ね、雨でもいいんだ」
「まじかよww」
「うん、死ぬ瞬間まで新と一緒ならそれでいいの」
「やめろ」
「たった一人で死ぬのは怖いから」
「やめろって」
「どうせ死ぬなら、新に看取られたい。」
「黙ってくれ!」
「・・・ごめん・・。」
車内がシンと静まり返る。
言ってはいけないらしい。
新はまだ受け入れられないのだろう。
でも、カウントダウンはもう始まった。
だから、嫌でも受け入れてもらわなきゃいけない。
「ごめん、怒鳴ったりして。」
「ううん。」
「ただ、やっぱり気持ちがついていかなくて。」
「・・そうだよね」
「優希を失うってことがこれほど辛いなんて今まで思わなかったからさ」
「なにそれひどい。」
「そうじゃなくてさ。失うって、別れるだけならどこかで会えるって希望があるだろ。・・でも、死別は違う。二度と会えない」
「・・死んだら会えるよ」
「待っててくれるの?」
「待ってるよ。」
「他の女好きになったら?」
「許さない」
「許せよwww」
「ドラマみたいになるとでも?」
「・・思ってないよ。他の女は要らない。」
「でも、一人じゃいやでしょ?」
「すぐに追いかけるよ」
「だめだよ」
それはだめだってわかってる。
だけど、そうして欲しいと思う自分がいて、なんだかとても自分が憎たらしかった。
自分の嫌なところだと思う。
「何?」
「どこの遊園地に行くの?」
「覚えてるかわからないけど、初めて遊園地デートしたところだよ」
「もちろん、覚えてるよ」
あの日は、雨が降っていた。
だから殆どの乗り物はびしょぬれで、大して乗れなかったのだ。
でも、今日は晴れている。
観覧車から見る海はさぞ綺麗なことだろう。
「たしか、あそこの向こうに海があるんだよね?」
「そう、とっても綺麗な景色なんだよ。あの日は雨だったけどね」
「新は雨男だからなぁ」
「何を言うんだよ、優希が雨女なんだろ?」
「でも、今日は晴れてる」
「ああ、そりゃあ俺のおかげだな」
「えー、私のおかげだし!」
本当はどちらでもいい。
今日が雨だったとしても構わない。
私は新といられたらそれでいい。
死ぬ瞬間まで一緒ならばそれでいい。
「私ね、雨でもいいんだ」
「まじかよww」
「うん、死ぬ瞬間まで新と一緒ならそれでいいの」
「やめろ」
「たった一人で死ぬのは怖いから」
「やめろって」
「どうせ死ぬなら、新に看取られたい。」
「黙ってくれ!」
「・・・ごめん・・。」
車内がシンと静まり返る。
言ってはいけないらしい。
新はまだ受け入れられないのだろう。
でも、カウントダウンはもう始まった。
だから、嫌でも受け入れてもらわなきゃいけない。
「ごめん、怒鳴ったりして。」
「ううん。」
「ただ、やっぱり気持ちがついていかなくて。」
「・・そうだよね」
「優希を失うってことがこれほど辛いなんて今まで思わなかったからさ」
「なにそれひどい。」
「そうじゃなくてさ。失うって、別れるだけならどこかで会えるって希望があるだろ。・・でも、死別は違う。二度と会えない」
「・・死んだら会えるよ」
「待っててくれるの?」
「待ってるよ。」
「他の女好きになったら?」
「許さない」
「許せよwww」
「ドラマみたいになるとでも?」
「・・思ってないよ。他の女は要らない。」
「でも、一人じゃいやでしょ?」
「すぐに追いかけるよ」
「だめだよ」
それはだめだってわかってる。
だけど、そうして欲しいと思う自分がいて、なんだかとても自分が憎たらしかった。
自分の嫌なところだと思う。
