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夕雲の中学生恋愛日記

第5章 お祭り

「悪い?」


祥亘は自信満々に言った。嘘だとしてもそういってくれたことが嬉しかった。同級生に話しかけられたときはすごく緊張したけど、今は嬉しい。

「てか、夕雲も行くなら俺誘ってくれたら良かったのに。」

「バカ、夕雲と祥亘は幼馴染みだから色々あるんだろ。」

なぜか、話が急展開しているみたい。目の前の大稀と晶登の話に全くついていけなかった。隣を見ると、祥亘が耳まで真っ赤になっていた。

「夕雲、こいつらはいいから早くいこうか!」


そう言って祥亘は私の手を掴んで走っていく。でも、野球部のエースとバスケ部のレギュラーじゃ走る速さも違う訳で、すぐに祥亘についていくのが困難になった。息も上がってきて、もう限界だと思った時にやっと祥亘が止まってくれた。

「祥亘、速い…。」

「ごめん、つい本気で走っちゃった。」

「てか、ここどこ?」

見ると周りは木だらけ。私はこんなところに来たことがない。祥亘が手当たり次第に走っていくのについていっただけなのだから、わかるはずもない。

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