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夕雲の中学生恋愛日記

第2章 相談

ようやく、部活の先輩とも話せるようになってきて、部活も楽しくなってきた。私は1人で帰るのが怖いから、智也くんを待っていた。すると、そこに祥亘が来た。

「あれ、智也くん待ってんの?」

「うん。部活、終わったの?」

「まぁ、そんな感じ。智也くんはもう少ししたら来ると思う。」

「ありがとう。」

普通の会話をするのにもすごい緊張して、つい無愛想になっちゃった。野球部はいつも19時くらいまでやってる。本当はマネージャーになって祥亘の野球してるところが見たかったけど、あまり野球がわからない私には向いてない。

しばらくして智也くんが来て通学路を一緒に歩いた。私は急だったけど智也くんに相談した。

「智也くん、どうすればいいの?祥亘と普通に話せないよ。」

「自然にできないの?俺に話してるみたいにさ。」

「無理だよ。だって、智也くんはお兄さんみたいな感じだからなんでも話せるけど…。祥亘は無理。」

「そりゃ、好きになっちゃったらしょうがないけど、このまんまでいいの?夕雲は。一歩踏み出してみたりとかしないの?」

「だって、告白したら幼馴染みどころか、友達にも戻れないんだよ?怖くてできない。今の関係を壊したくないもん。ほんと、幼馴染みってやだ。」

「夕雲らしいけどさ、少しだけは前に出てみてもいいんじゃない?」

「少しだけなら頑張る。」

「頑張るって何を?」

いつの間にか後ろに祥亘がいた。全く気が付かなくって、私も智也くんも驚いていた。

「こっちの話。」

祥亘と智也くんは本当の兄弟みたいに仲がいい。でも私は?仲がいいだけでいいの?妹の立ち位置にいるだけでいいの?自分のことなのに訳がわからなくなった。

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