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夕雲の中学生恋愛日記

第18章 プレゼント

家に着くと私は祥亘を部屋につれてった。

「祥亘、誕生日おめでとう!!」

「あ、ありがとう。…今日遊ぶって言ってたのはこれのため?」

「うん。せっかくだし祝いたいなって思ったの。まぁ、毎年家族ぐるみで祝ってるけど、今年は二人でね!お父さんもお母さんも出張でいないし、お兄ちゃんも大学にこもりっきりだから。」

「らしいね。だから、少し部屋も飾り付けされてるんだ。」

「だって、いつもと同じだと祝ってる気がしないし、テンション上がんない。」

「だからって、片付ける夕雲が大変でしょ。」


別に大丈夫なんだけどな…。


「で、プレゼントは?あるんでしょ。」

「いらないとかいっといて欲しいんじゃん。」

「イベントごと好きな夕雲が完璧にしないわけないから。何年一緒にいると思ってんの?」

「また負けちゃった…。ま、いっか。今日の主役は祥亘だし。はい。」


祥亘のプレゼントは頑張って選んだつもり。相手に絶対喜んでほしいから、凪にも聞いて、いいのを選んだつもりだけどどうなんだろう。


「スパイク?」

「うん。祥亘、スパイク壊れたって言ってたでしょ?それにたまに出掛けたときずっとそのスパイク見てたから…。」

「でも、これ最近出たばっかでまだ高いはずじゃ…」

「そこのお店はね、凪のお父さんのお店なの。色々わがまま言って少し安くしてもらっちゃった。」

「…ありがとう。プレゼントなんてなくても気持ちだけで満足すんのに。」

「私が祥亘にあげたかったの。」

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