
中学生
第1章 連休中
競技場のコースからバックなどがおいてある場所へ行く時、シュラちゃんが嫌で嫌ではなれて戻った。
このことを、彩乃ちゃんに言いたいなと思ったけれど、彩乃ちゃんに相談された時のことを思い出して言えなかった。その相談は、長距離一年女子の最後の一人、真尋ちゃんが自分のことを絶対嫌いだよねという話だった。
私は、何でそう思うの?と聞いたりした。
真尋ちゃんの思いは知っていた。なぜかはしらないが、確かに彩乃ちゃんのことを嫌いだと言っていた。
だが、私は彩乃ちゃんにそうじゃないと思うよと告げた。
私も、その頃は真尋ちゃんが彩乃ちゃんのことを嫌いというのが本当のことかどうか知らなかったし、長距離内でギクシャクするのはいやだった。
きれいごとかもしれないが、みんなで仲良くしたかったのだ。
ということがあって、 彩乃ちゃんには言わなかった。
2セット目も走り終わった。
疲れたな〜と思ってシュラちゃんをみると
ヒューヒューヒューヒュー
すごく息が荒い。過呼吸!?でも、はっきり過呼吸だ。とは言えない。本当かどうかはわからない。
紫「シュラちゃん、大丈夫!?」
今は、嫌いだの嫌いじゃないだの時にしている場合ではない。
シュ「だい、じょ、う、ぶ」
そう言ってヨロっと立ったので、私は歩幅を合わせて歩いた。先生のところへはタイムを報告しなければならない。
お腹なのか胸なのかわからないが、手で抑えていた。
紫「大丈夫?」
シュ「くる、し、い」
紫「シュラちゃんはゆっくりきていいからね。」
と言って、ダッシュしようとした。もちろん、先生のところへ。
だが、
シュ「だい、じょぶ、だから。」
と言った。
私は負けず嫌いだからわかるが、シュラちゃんも負けず嫌いだ。寶こんなことを言っているのだろうと容易に想像できた。
こんな時に意地を張るなんて。と思ったが、
私はゆっくりとシュラちゃんと一緒に先生のところへ行った。
シュラちゃんの過呼吸?はバックのおいてあるところにつくまでにはなおった。
素直に、良かったと思った。
