檻の中の女
第7章 学校生活
そう、詩織の学校の手続きが済み、
今日から私と同じ学校に通うことが決まった。
本来ならカスタムガールは学校が重なることのないようバラバラの所に通うことが多いのだが、
あの日、詩織が自殺しようとしたことを踏まえて
私と同じ学校に決めたようだ。
……と言っても、詩織を思いやってではない。
施設側からすると、詩織の美しさを失うことが大きな損失になるからだ。
私と一緒にいれば自殺しようとは思わないだろうと判断されたからだ。
詩織が施設に来てから学校に通うようになるまで季節が変わり今は冬になっている。
自殺の危険性が低いと判断されるようになるまで時間かかったためだ。
それまで詩織はずっと施設の中から出られなかった。
夜は施設に帰らなければいけない、つかの間の自由だとしても、
この外での時間は待ち望んでいたものだった。