檻の中の女
第7章 学校生活
「詩織、すっごい緊張してたね。お疲れ様。」
1時間目の休み時間に、私は早速詩織に話しかけに行った。
「うん、すっごい緊張した~…。でも桜がいるからなんとか耐えれたよ。」
詩織と会話をしていると、
チラチラと視線を感じる。
クラスのみんな、この美しい転校生に興味津々なんだろう。
「詩織ちゃん、私優香って言うの!
桜から聞いてるかな~?これからよろしくね!」
優香には、今度くる転校生が知り合いであるということは伝えていた。
「あ…こんにちは…よろしく。」
「うっわ~~~!!初めて見た時から思ってたけどほんとにすっごい綺麗だね!!!
桜と言い詩織ちゃんと言い……なんか何時間でも見とれていれるよ~!」
一瞬体を固くした詩織も、優香の屈託のない笑顔とストレートなもの言いに少し緊張を解いた様子だ。
「そんな……ありがとう。」
その時教室がざわつき、
「あ!同じくずっと見とれていられる兄弟が来た!水無月くーん!おっはよー!」
1時間目を休んでいた水無月兄弟が来たのだ。
優香は水無月兄弟を待っていた女の子の集団の方へ走って行った。