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檻の中の女

第5章 友情






「でもね、私はあなた以上に
ここで生活する苦しみや悲しみを知っている。

だからあなたが死にたいという気持ちは、
痛いほど分かるのよ。

私は…ここ以外の世界を知らないけど…
あなたは違う。


だから、死のうとするあなたを間違ってるって言えない。

でも、そんなあなたをほってはおけない…。




ほってしまったら…

それこそ私は、死んじゃいたくなるくらい後悔し続けると思うわ…。」








私は、きっと生まれて初めて、

誰かに自分の思いを本気で伝えた。






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