テキストサイズ

ワールドアパート

第5章 天才と会話

先に口を開いたのは少女の方だった


「そんなに警戒しなくても
逃げないですよ?」

少し首を傾げてそう言われた

「いや…その心配はしてなんだ」
僕は持っていた荷物を壁に立てかけるように床に置いた


部屋は6畳ひとまに…奥に見えるのは畳の部屋
リビングと寝室だけなのだろう…

寝室とリビングの部屋との境に扉がないのは
きっとドアノブを着けないためだ

自殺させない為か…


リビングには真ん中にテーブル
二人がけのぐらい大きさのソファー
割と大きなテレビ


それ以外は何もなかった


立ち尽くす僕を心配してか
少女は僕に声をかける

「ソファーに座ります?クッションありますよ?
床に座ります?」

薄いブラウンのクッションを床に置き
僕を見つめた

ストーリーメニュー

TOPTOPへ