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ワールドアパート

第5章 天才と会話


「そんなにキラキラな目で見ないでくれよ…

生見と言うは本当に良い名前だと思うし
君に似合ってると思うよ」

また少女はキラキラと輝かせながら僕に言った!!
「なんだか華無子さんの気持ちが分かった気がします!!」

華無子さんの…?
坂口先生の奥様か…

「華無子さんの気持ちって?」

少女はふわりと目を糸のようにして笑った
「華無子さんって漢字で書くと
画数の多い華に、なは無って書くんですよ」


へぇ…変わった漢字だなぁ…
それじゃあまるで

華の無い子


「華って華やかって意味があるじゃないんですか?華が無い子って名前がすごく嫌いだったんですって
でも幸彦おじさんが

君が華なのだから
名前にまで華があってどうする?

って言ったんですて!!
それから華無子さんは自分の名前が大好きになったんですって」

うわぁ…坂口先生、キザ…
如何にも言いそうなセリフだけど…

しかもこの子…坂口先生のこと
幸彦おじさんって呼んでるんだ…

「名前を呼ばれるのも、褒められるのも
嬉しいものですね」




また少女はふわりと笑う

どうしてこんなに幸せそうに笑うことが出来るのだろう

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