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第6章 少女の話

少女は不思議そうな顔をして僕を見つめた
「僕は君と仲良くなる為に来たんだよ
知りたいことはたくさんあるけれど…
それはおいおい聞いて行こう

あと一つ質問!
いつも何をして過ごしているのかな?」

少女は唇を少し尖らかせ

「本を読んだり…テレビを見てますよ
あつ!!アニメが好きです!!」


「え!?アニメ!?アニメ見るの!?」
僕があまりに食いつくものだから
少女は少し驚いていた


「たぶん…ドラマってすごく現実的で共感出来ることとかあるんでしょうけど…

…私にとってはアニメの世界もドラマも
どっちも非現実的だから
それならアニメの方が面白いです!」


そうか…どちらも非現実的なのか

生きている人が演じているのも
アニメで絵が動くのも少女にとっては

どちらも特別なことで自分にはないことで…



僕は少女を特別な存在だと感じるのと同じように


少女は人のことを特別な存在だと感じている



とても客観的で賢い子だ

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