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曖昧☆Bboys

第30章 ビミョーな二人


…霧人side…

今、目の前に好きで好きで堪らない女がいる。


そう、今夜予想もしてなかった美咲の来店に動揺を隠せない。


彼女の為に作るカクテルのシェイカーの手が緊張している。


そんな姿を見破られないよう必死で平然を装う。


「どうぞ」


「いただきます」


当たり前のやり取りだがこんなにも特別に感じたことはない。


しかし美咲の視線はカクテルグラスを見つめたまま。


俺に視線を合わせることはなかった。


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