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曖昧☆Bboys

第34章 図書館デート

外に出ると一際暑く、シャツが直ぐに張り付いた。


それなの彰吾は私の手を握っている。


戸惑いながらもそれはそれで嬉しくて、照れ臭かった。


駅に向かうわけでもなく並んで暫く歩く。


「ねえ、どこ行くの?」


「涼しいとこ」


彰吾は短く答えると私の手を離さずスタスタと歩いた。


「あ、ここ、ここ」


彰吾がやっと私の手を離し指差した場所は小さな図書館だった。


「図書館?」


「タダだし、涼しいし、静かだ」


ちょっとドヤ顔の彰吾が久しぶりに可愛く見えた。





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