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天女

第4章 お城のなかで

「渡したいものってなんだろ」

ドキドキする 試験の合格発表のような心境だ。
結果は言えないけど。


「ちょっと休憩しようっと」
目の前扉があったからトンと背をあずける

「これ開くのかなあ」

(あれ? 開かない?)


すると反対側から同い年くらいの
ちょっときつめな猫みたいな風貌の子が来た
両腕には漫画のような大量の書筒がある。

私は慌てて頭を下げる
「初めまして」

「あなたは 初めましてかしら」

「え?」

「だってここのお姫様なんでしょう 芙蓉がいってたわ」
興味ないというように髪を指でくるくるんと巻く

「お知り合いなんですか?」

「まあ あなたと仕事もしないで
遊んでるんだってねえ」

「はあ……」


「とりあえず私の仕事は増やさないでちょうだいね」

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