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フーセンガム

第2章 基礎

(櫻井side)

かなわない恋ってどういうこと?

「かなわない恋?」
二「あっ、そんなに気にしなくていいですよ。櫻井先輩には、あんまり関係ない…」
「ないかもしれないけど、知りたい。」

二宮くんに、好きな人がいる。
それを聞いた瞬間、胸がキュッとした。
恋愛なんてしたことないし、この傷みがなにかはわからないけど…。

これはきっと、『嫉妬 』ってヤツだ。

二「…言ったら、どうにかなるんですか?」
「え?」
二「櫻井先輩、引きますよ。」
「俺が、引く?」
二「その覚悟があるなら言います。」
「…うん、言って」

何を言われるかは、わからないけど全部受け止めるよ。

二「俺、男に恋したんです。」

………男。

「誰?」
二「え?…引かないんですか?」
「別に、俺も男に恋してるかもだし」
二「え?櫻井先輩も?」
「うん」

二宮くんの質問に笑って答える。

二「そうだったんだ…」

ボソッと呟き、肩の力を抜いたように見えた。

「でさ、二宮くんの好きな…」
相「あー!にのここに居た!」

雅紀の声が響く。

二「雅紀…すいません、行きますね」

ペコリと頭を下げて、雅紀の方に駆け寄って行った。

「んー、好きな人って雅紀かな…」

なんか、モヤモヤしてきた。

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