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フーセンガム

第21章 海

(二宮side)

夕方になり、人も少なくなった。
俺たちは、シャワーを浴びてスッキリした状態で砂浜に座っていた。

「ちょっと涼しくなったね」
櫻「そうだね」

日が落ちるのを見ながら肩を寄せあう。

櫻「和也」
「なに?」
櫻「好きだよ」
「うん。俺も好きだよ」
櫻「俺、あと半年で学校卒業して大学に行くけど絶対に離れないからね」
「……ふぇ」

涙腺がゆるゆるな俺は、またもや泣いてしまった。

櫻「…一緒に暮らそう」
「ふぇぇ…暮らすぅ」

翔の言葉に喜びながら、涙を手の甲で拭き取る。

櫻「ふふ、じゃ帰ろうか」

頭を撫でられ、手を引かれる。

「大好きだよ、翔」
櫻「わかってるよ」

翔の腕のなかに収まる。

櫻「今日、最終日だけど…する?」

昨日は、お風呂で智くんに邪魔されたし…。

「うん…する」

翔となら、大丈夫。
だって愛してるから。

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