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フーセンガム

第26章 始業式

(二宮side)

今日から、学校が始まる。

「ふぁあ…」

久々に、この道を通った。

夏休みはずっと家にこもって、ゲームしたり漫画読んだり…。
とにかく、ごろごろしてた。

運動をしたといえば、翔と海に行ったときぐらいだと思う。
あれが、運動にカウントされるのかはわからないけど。

櫻「おはよ。和也」

後ろから、愛らしい声が聞こえる。

「ふふ、おはよ」

嬉しくて笑ってしまう。

櫻「今日からまた学校だね」
「うん。めんどくさい…」
櫻「俺にとっては最後の学校生活だから」

…そっか。
翔は、もう卒業しちゃうんだ。

櫻「とか言って、まだ三学期が残ってるけどね」

俺を安心させるために、にこって笑う。

「でも…寂しい」
櫻「…寂しい?」
「寂しい」
櫻「和也が、俺ぐらいになった時には同居しようね?」

翔の嬉しい問いかけに、大きく頷いた。

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