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フーセンガム

第2章 基礎

(大野side)

「和也くんも食べる?」
二「いや、大丈夫です」
「和也くんも、帰りこっちなんだね」
二「大野先輩もこっちだったんですか」

家の方向が一緒だった。

「こっちが家の人って少ないからね」
二「ですね。」

和也くんの好きな人…探ってみようかな 。

「聞いたよ、男に恋したんだって?」
二「あっ…はい。変ですよね」
「そんなことないよ。」

和也くんは、冗談っぽく笑った。

「でさ、好きな人って誰?」
二「言えませんよ、櫻井先輩にわたっちゃいますもん」
「大丈夫、言わないから」

どちらかというと、口は固いほう。
秘密は、ちゃんと守る。

二「それでも、言えません」

僕が、何を言ってもこの言葉の一点張りだった。

「どうしても?」
二「どうしてもです。」

ニヤッて笑った。

「ん~、駄目かぁ」
二「でも、これだけは言えますよ」
「ん?」
二「一目惚れってこと」
「一目惚れ?」
二「いやー、一瞬でかっこいいって思っちゃったんですよ」
「…翔ちゃん?」

何となく、直感でそう思った。

二「……えっ」

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