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フーセンガム

第28章 勘違い

(二宮side)

ふらっと、ゲーセンに立ち寄った。

ゲーセンにも、翔との思い出がある。

UFOキャッチャーをみて、微笑む。

まだ、付き合ってないとき翔がいくら使っても取れなくて俺が一発で取ったんだっけ。

そんなことを考えながら奥に進む。

松「あれ?翔の恋人じゃん」

後ろから声をかけられる。

「え?」

そこにいたのは、翔とキスをしていたあの男だった。

松「どうしたの?目、腫れてるけど」

身長が高いから、俺の目線に合わせてくれる。

ちょうどいいって、思った。

「今、暇かな?」
松「まぁ、うん」
「付き合って」

手を引いて、いろんなゲームをする。

松「はぁ!?それ、反則だろ!」
「反則ギリギリですから、大丈夫なんです~!」

いろんなゲームをした。
純粋に、楽しかった。

松「3勝9敗2分かな」
「弱いねぇ。潤くん」
松「反則ギリギリの和に言われたくねぇよ」

二人で笑う。

ちょうど良かった。
さっきのことを一瞬でも忘れられた。

ちゃんと笑えた。

「また、遊ぼ」
松「翔には言った?」
「…。」

首を横に力なく振る。

松「そっか…。俺、翔のこと諦めたから。安心しな」

頭を撫でられる。

「ふぇぇん」
松「ど、どうした!?」

潤くんに、さっき起こったことを話した。

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