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フーセンガム

第32章 愛

(二宮side)

嬉しかった。

みんなが、俺らを祝福してくれてるみたいで。

櫻「では、投票に入ります。ピンクの箱に美女グランプリの投票を。青の箱に美男グランプリの投票を。10分間の時間をとります。」

仕事をしてる男の顔みたいで、惚れ直してもらうどころか俺が惚れ直してしまった。

「翔…」
櫻「なに?」
「俺らのこと応援してくれるって言ってた先輩がこのリボンつけてくれたの」
櫻「え?水澤が?」
「うん。」
櫻「…。」

翔が黙る。

「どうかした?」
櫻「…俺のほうが、和也に似合うリボン…選べるし…」

え?同級生の女子にヤキモチ妬いてるの?

櫻「だから…その…」
「外すね?」

リボンに手をかける。

櫻「うん。ありがと」
「このリボン…どうしようか」
櫻「水澤に返して…」
水「櫻井にそのリボンあげたんじゃないんだけど」

後ろから声が聞こえた。

水「どーも、二宮くん」
「どうも…」
櫻「このリボン返す」
水「束縛野郎」
櫻「う、うっせー」

…モヤモヤする。

「翔」

水澤先輩と話している翔に声をかける。

「キスして?」
櫻「え?も、もう…しょうがないな」

水澤先輩は、「はいはい。お邪魔しましたー」って言って去っていった。

櫻「急にどうしたの?」
「ヤキモチ…妬いたの…」

女装をしているせいか、言葉も仕草も女っぽくなってる気がする(笑)

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