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フーセンガム

第33章 将来

(櫻井side)

文化祭がおわり、2週間がたった。
(和也と俺が優勝しました。)

受験も控えて、勉強に集中しないといけない時期になった。

文化祭の前に和也に言ったように勉強に集中する。

和也には、しばらく会わなかった。
その理由は和也もわかってくれてるはず。

…なんて思ってたらまた和也を不安にさせてしまう。

和也に、
〔勉強するからしばらく会えないかも〕
とメールを送った。

〔わかってるよ♪頑張れっ、翔!〕
なんて可愛い返事がきた。

「…ふふっ」

ついつい、顔が綻ぶ。

大「はぁ…勉強、めんど」

智が、呟く。

「そういうこと言わないの。みんなめんどくさいんだから」
大「翔ちゃんは、めんどくさくないでしょ?」
「まぁ…うん」

いい大学に入って、和也と一緒に暮らせる分のお金は稼げるようになんないと。

大「でもさ、翔ちゃんって会社継がないの?」
「え?」
大「おじさん、病気なんでしょ?」
「なに言ってんの?父さんは、元気だよ」
大「…あっ、なんでもない」

智は、逃げるように席に戻った。

…父さんが、病気?

智の焦りようから、嘘だと思えなかった。

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