テキストサイズ

フーセンガム

第37章 新居

(二宮side)

翔につれてこられたのは、マンションだった。
しかも、高層マンション。

全然、おっきいじゃん。
高そう…。(金のこと)

櫻「和也、こっち」

そんなマンションの前を通りすぎると、住宅街に入る。

一軒家がたくさん建っていた。
そんななか、マンションが建っていた。

そのマンションは、さっきの高層マンションとは違い、なぜか懐かしさを感じるマンションだった。

櫻「ここでどうかな?」

正直、ここが良かった。

「さっきのおっきいマンションがいい」
櫻「え?」
「駄目?」
櫻「わかった。手配する。」

社長の翔をこんなとこに住ませるわけにはいかない。

そう思ったんだ。

櫻「一部屋空いてたよ」
「ほんと?良かった」
櫻「じゃ、行こうか」
「うん」

来た道を戻る。

櫻「ほんとにあそこじゃなくて良かったの?」
「うん。やっぱりおっきい方が良かった。広いと大きいが比例するわけじゃないし。」
櫻「そっか」

……カッコいい。

今日、高校を卒業したのになんか大人っぽい。

櫻「どうした?」
「ううん…なんでもない」
櫻「そっか」

翔は、手を繋ぎなおした。

「…翔」
櫻「恋人繋ぎ」

恥ずかしそうに笑った。

「好きだよ」
櫻「俺もだよ」

やっぱり大人になった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ