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フーセンガム

第38章 深夜

(櫻井side)

始めは忙しかったけど最近は落ち着いてきた。

それでも、家に帰るのは深夜。

和也と顔を合わせる日が、少なくなっている。

一緒の空間にいても、和也は寝てる。

さすがに、辛い。

思いっきり、抱きたい。


愛し合いたい。


「…ただいま」

今日は、金曜日。
明日は休みだけど、きっと寝てる。

電気がついてなかったし。

ニ「おかえり」

白のスウェットを着た和也が迎えてくれた。

「ただいま」

笑顔で和也に言う。

ニ「おかえり、翔」

和也が笑顔で答えてくれる。

「お腹減った」

子供みたいに言う。

ニ「ふふ、ちゃんとできたてを用意しましたよ♪」
「できたて?」
ニ「いつも帰ってくるの遅いからご飯、レンジでしょ?たまには、ね?」
「本当!?ありがとう」

鞄を放り投げて、スリッパを履き、リビングに走る。

ニ「ちょ、翔っ」

「ご飯は逃げないよ」って言ってた気がする。

テーブルの上には、色鮮やかな料理が並んでいた。

「食べていい!?」
ニ「手、洗ってからね」

深夜なのに、テンションがマックスだった。

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