フーセンガム
第42章 行く末
(二宮side)
このまま、潤くんと一緒にいれば翔のことを忘れられる。
翔なんて、忘れられる。
松「和…」
「なに?」
松「本当にいいの?」
「いいの。潤くんと一緒にいる」
翔にとって俺はただの人形だったんだ。
近くに置いといて、好きなように着せかえて。
『いつも一緒にいる。』
この観点が違うんだ。
俺は、『時間の共有』が一緒にいるってことだと思う。
遅くに会社から帰ってきて、俺の横で静かに寝る。
これは、『時間の共有』じゃない。
寝てたらなにもできない。
起きてるときこそが『時間の共有』なんだ。
松「大丈夫?」
「へ?なんで?」
松「だって…泣いてる」
頬に触れると、流れ落ちる涙が手を濡らした。
「あれ…なんでだろ…」
松「帰りなよ。」
「え?」
松「翔が待ってる」
「でも…帰りたくない」
松「駄目。帰って」
潤くんの目が鋭くなった。
「嫌だ」
俺は、引かなかった。
松「翔のこと、好きだろ?」
ピクッと体が動いたのに気づいた。
松「言わないとわからないことなんて山ほどある。ちゃんと、いまの気持ちを伝えないと」
いまの…気持ち…。
松「帰りな?」
優しく問いかける、潤くんの言葉に頷いた。
靴をはき、玄関を開ける。
松「話しても駄目だったら…おいで」
「ありがと、潤くん」
潤くんの気持ちは本当だったと、今さら気がついた。
このまま、潤くんと一緒にいれば翔のことを忘れられる。
翔なんて、忘れられる。
松「和…」
「なに?」
松「本当にいいの?」
「いいの。潤くんと一緒にいる」
翔にとって俺はただの人形だったんだ。
近くに置いといて、好きなように着せかえて。
『いつも一緒にいる。』
この観点が違うんだ。
俺は、『時間の共有』が一緒にいるってことだと思う。
遅くに会社から帰ってきて、俺の横で静かに寝る。
これは、『時間の共有』じゃない。
寝てたらなにもできない。
起きてるときこそが『時間の共有』なんだ。
松「大丈夫?」
「へ?なんで?」
松「だって…泣いてる」
頬に触れると、流れ落ちる涙が手を濡らした。
「あれ…なんでだろ…」
松「帰りなよ。」
「え?」
松「翔が待ってる」
「でも…帰りたくない」
松「駄目。帰って」
潤くんの目が鋭くなった。
「嫌だ」
俺は、引かなかった。
松「翔のこと、好きだろ?」
ピクッと体が動いたのに気づいた。
松「言わないとわからないことなんて山ほどある。ちゃんと、いまの気持ちを伝えないと」
いまの…気持ち…。
松「帰りな?」
優しく問いかける、潤くんの言葉に頷いた。
靴をはき、玄関を開ける。
松「話しても駄目だったら…おいで」
「ありがと、潤くん」
潤くんの気持ちは本当だったと、今さら気がついた。