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フーセンガム

第42章 行く末

(松本side)

気づいた。

気づいたときには、遅かった。

ニ「潤くん…好きっ、好きだよ…」

『好きになって。』

好きだから。
和が、好きって気づいたから。

「和…好きだよ…」

和の身体をあちこち撫で回す。

ニ「うん、俺も…」
「和…」
ニ「潤くんっ…挿れて」

潤んだ目で俺を見つめた。

「いいの?翔…」
ニ「潤くんがいいっ、翔なんて嫌だっ」

痛いぐらいの笑顔を浮かべる和。

「俺…好きだよ…和のこと…」

手をとめて、和を見つめた。

ニ「ほんと?」
「うん。嘘なんてつかないよ」
ニ「潤くんは…俺との時間を大切にしてくれる?」

すがるような目で訴えてくる。

「当たり前だよ。和との時間が一番大切。」
ニ「ほんと?」

声がかすれていた。

「本当だよ」
ニ「えへへ…潤くん大好き」

今までで一番の笑顔だった。

「じゃ…続きする?」
ニ「しないっ!」
「え?」
ニ「まだ、しないっ」
「な、なんで?」

抱いてって言ったの、和じゃんか!

ニ「まだ、そのときじゃない」
「はぁ?」
ニ「もぅ、潤くんとずっと一緒にいる」

和が、抱きついてきた。

嬉しく思いつつも、翔に後ろめたさを感じていた。

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