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フーセンガム

第46章 癖

(櫻井side)

「あぁ、美味しい」
ニ「…うん」
「どうしたの?」

和也は、さっき誰かと電話をしてから様子がおかしかった。

ニ「翔さ…次の休みいつ?」
「え?…来週の土曜日か日曜日」
ニ「悪いんだけどさ…俺の実家来てくれない?」
「和也の実家?」
ニ「うん…」

和也は明らかに嫌そうな顔をして頷く。

「いいよ。行こうか」
ニ「うん…でも…」

和也が、眉間にシワをよせる。

ニ「うち…人多いし…狭いよ?」
「全然大丈夫。それに挨拶しないとだしね♪」
ニ「えへ…挨拶?」

嬉しそうに笑う。

「うん。」

俺も、笑顔で返す。

ニ「なんの?」

わかってる癖に、言わせたいんだな。

「なんだと思う?」

こっちだって負けないよ。
って、無駄な対抗心を燃やす。

ニ「え~?わかんない。正解は?」

和也は、満面の笑みを溢す。

そんな笑顔を見たら対抗心なんてどっかにポーンって、飛んでった。

「結婚の挨拶♪」
ニ「えへへ♪嬉しいっ」
「くふふ」

その日は、ベッドの中でもずっと幸せな笑みを二人で溢していた。

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