
フーセンガム
第48章 恋の足跡
(櫻井side)
購買は、なにも変わっていなかった。
「懐かしい…」
ニ「ここ、座りなよ」
和也に急かされて椅子に座る。
「初めて喋った場所だよ」
ニ「この席?」
「うん」
ニ「よく覚えてるね」
「うん。だって一目惚れだったし」
ニ「え?そうなの?」
「うん」
和也は「同じだね」って微笑んだ。
「それに『叶わない恋』って聞いたときに俺、嫉妬してたもん」
ニ「え?」
「和也に好きな人がいるんだって思って嫉妬した」
ニ「そうなの?」
「嫉妬なんて初めてしたよ」
和也は、「嫉妬か…」と呟いた。
ニ「初めてが俺なんて嬉しい♪」
「ふふっ」
初めて、心中を話したかも。
ニ「今、考えたら…翔と出逢えたのはクラスの女子のお蔭だな」
「え?」
ニ「俺ね、クラスの女子がうるさくて購買にきたの」
「そうなの?」
ニ「うん。で、購買に来たら、人いっぱいいるし、雅紀が言う“櫻井先輩”と“大野先輩”が人を集めてるみたいで最初イラついたもん」
苦い笑みを浮かべる。
「そうだったんだ」
ニ「でも、“櫻井先輩”に一目惚れしちゃったからイライラなんてどっかに飛んでったよ」
お互い、まだまだ話してないことがたくさんあると思う。
だけど、それはゆっくりゆっくり…
想い出を巡って
話すときがくる。
だから、たくさんの想い出を積み重ねていこう。
『恋』という花が、枯れないように。
『恋の足跡』を辿れるように。
購買は、なにも変わっていなかった。
「懐かしい…」
ニ「ここ、座りなよ」
和也に急かされて椅子に座る。
「初めて喋った場所だよ」
ニ「この席?」
「うん」
ニ「よく覚えてるね」
「うん。だって一目惚れだったし」
ニ「え?そうなの?」
「うん」
和也は「同じだね」って微笑んだ。
「それに『叶わない恋』って聞いたときに俺、嫉妬してたもん」
ニ「え?」
「和也に好きな人がいるんだって思って嫉妬した」
ニ「そうなの?」
「嫉妬なんて初めてしたよ」
和也は、「嫉妬か…」と呟いた。
ニ「初めてが俺なんて嬉しい♪」
「ふふっ」
初めて、心中を話したかも。
ニ「今、考えたら…翔と出逢えたのはクラスの女子のお蔭だな」
「え?」
ニ「俺ね、クラスの女子がうるさくて購買にきたの」
「そうなの?」
ニ「うん。で、購買に来たら、人いっぱいいるし、雅紀が言う“櫻井先輩”と“大野先輩”が人を集めてるみたいで最初イラついたもん」
苦い笑みを浮かべる。
「そうだったんだ」
ニ「でも、“櫻井先輩”に一目惚れしちゃったからイライラなんてどっかに飛んでったよ」
お互い、まだまだ話してないことがたくさんあると思う。
だけど、それはゆっくりゆっくり…
想い出を巡って
話すときがくる。
だから、たくさんの想い出を積み重ねていこう。
『恋』という花が、枯れないように。
『恋の足跡』を辿れるように。
