フーセンガム
第53章 鮮麗な模様
(櫻井side)
部屋に戻ると、ベッドの上で寝息をたてて寝ている和也がいた。
「ふふっ」
ベッドに座り頭から頬にかけて撫でる。
ニ「んふぅ…」
幸せそうに笑う和也。
この笑顔を見るだけで、幸せになれる。
相当な幸せ者だよな。
そんなことを考えて和也の隣に寝転がる。
天井がやけに遠い。
手を伸ばしても、伸ばしても、
届きそうにない。
「俺達にも…届かないものは数えきれないほどあるんだろうな…」
そしたら、天に向かって差し伸ばした手を突然掴まれる。
「えっ」
横を見ると和也が手を掴んでいた。
ニ「…届かないものって?」
目の奥が、不安で揺れていた。
「聞いてたの?」
ニ「うん」
「そっか、声かけてくれれば良かったのに…」
ニ「なんか…泣きそうだったから」
「え?」
ニ「寂しそうだったから…」
手を掴む力が、弱まる。
「和也…」
ニ「ごめんっ」
和也は俺の胸に顔をうずくめて泣いた。
部屋に戻ると、ベッドの上で寝息をたてて寝ている和也がいた。
「ふふっ」
ベッドに座り頭から頬にかけて撫でる。
ニ「んふぅ…」
幸せそうに笑う和也。
この笑顔を見るだけで、幸せになれる。
相当な幸せ者だよな。
そんなことを考えて和也の隣に寝転がる。
天井がやけに遠い。
手を伸ばしても、伸ばしても、
届きそうにない。
「俺達にも…届かないものは数えきれないほどあるんだろうな…」
そしたら、天に向かって差し伸ばした手を突然掴まれる。
「えっ」
横を見ると和也が手を掴んでいた。
ニ「…届かないものって?」
目の奥が、不安で揺れていた。
「聞いてたの?」
ニ「うん」
「そっか、声かけてくれれば良かったのに…」
ニ「なんか…泣きそうだったから」
「え?」
ニ「寂しそうだったから…」
手を掴む力が、弱まる。
「和也…」
ニ「ごめんっ」
和也は俺の胸に顔をうずくめて泣いた。