テキストサイズ

フーセンガム

第58章 illumination③

(大野side)

高校は、翔ちゃんとずっと一緒にいた。

辛くて、一人にはなれなかった。

そんなとき、購買で袋を見つけた。

「あっ!」
櫻「うわっ、どうしたの?」
「これ…」

冬斗が、好きだったパン…。

櫻「パン?が、どうしたの?」

翔ちゃんは、知らないのか。

「おいしいんだよ」

冬斗と僕の秘密にしよう。

櫻「へー」
「僕、毎日これ食べる」

もちろん、有言実行したよ。

それからか、女子に囲まれるようになった。

『可愛い』
ってすごい言われた。

でも、何万回の『可愛い』より
冬斗が言ってくれた、たった一回の
『可愛い』
のほうが嬉しい。

櫻「また、それ食べてるの?」
「はって、ほいひい…」
櫻「飲み込んでから話しなさい」

そんなとき、相葉くんに出会った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ