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フーセンガム

第63章 traveler's check②

(哀川side)

本当は、会いたいよ。
この腕で抱き締めてあげたい。

だけど……

「智の中で俺は、死んでるんだ。」
相「そんなことない!」

急に相葉くんが立ち上がる。

相「智は、まだ哀川くんのことを大切に思ってるんだよ!」

一心不乱で言葉を放った。

「ふふっ」
相「な、なんだよっ」
「そんなに智が好きなんだね」

一心不乱で放つ言葉には、愛があった。

相「そっ、そうだけど…」

恥ずかしそうに笑って座った。

「智のこと、教えて」

せめて、知りたかった。
会えなくてもいいから、教えて。

相「智の写真見ます?」

ポケットから、スマホを取り出す。

「い、いいの!?」
相「はい。なんなら送りましょうか?」
「いいの!?」

テンションが上がりっぱなしだな。

どんだけ時間が経っても、
俺は智が好きなんだろうな。

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