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フーセンガム

第75章 汽笛を鳴らせ

(二宮side)

携帯が、鳴る。

俺は、出るべきか悩んでいた。

相手が、翔だから。

「むぅ~」
新「なに携帯とにらめっこしてんだよ」

大学の同級生、本田新。(ホンダアラタ)

「出ようか悩んでるの」
新「出ればいいじゃん。…櫻井翔?」
「どうしよ…」

悩んでる間にも電話は鳴り続けている。

新「あ、切れた」

……出ればよかった。

新「元カレ?」
「……うん」
新「ふ~ん。」

新は、俺が好きらしい。

「はぁ…電話してきたってことは手紙読んだんだろうなぁ…」
新「はあ?お前、元カレに手紙出したわけ?」
「うん。結婚したらしいから」
新「バカじゃねぇの?向こうが、まだ和也のこと好きだったら…」
「やめて!」

叫んでしまった。

新「…。」
「俺じゃないやつに愛を注いでるんだ。そんな人が、まだ俺を…思ってるとおもうか!?」

完全に、取り乱した。

新「…ごめん」
「…いいよ、別に」

俺は、
『翔が好き』
と、いう感情を奥底にしまった。

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