テキストサイズ

フーセンガム

第7章 気付き

(大野side)

「わぁ~、ホカホカ」

焼きたてのメロンパンをほう張る。

二「口、ついてますよ」

和也くんは、一口も食べないで僕を見ていた。

「和也くん、食べないの?」
二「食べますよ。」
「食べてないじゃん」
二「食べますっ」

ホムっと、メロンパンを口に入れる。

「美味しいでしょ?」
二「智くんが作ったんじゃないでしょ」
「そうだけど…」

和也くんは、ニヤッて笑っていた。

二「なんか、飲みます?」
「え?買ってくれるの?」
二「いや、買いませんよ」
「え~」
二「とにかく、コーラでいいですか?」
「よろしく~」

和也くんが、飲み物を買いに行った。

やっぱり可愛いなぁ。
翔ちゃんが、惚れちゃうのも納得できる。

「ふはぁ~」

机に頬を乗せる。

一緒にいるだけで、疲れる。
なんで、疲れるんだろう?

「ん~」

心臓が、バクバクと音をたてる。

「あれ?…なんで?」

胸に手を当てて、もう一度心臓の音を聴く。

ずっとドキドキしてる。

「もしかして…」
二「智くん、どうぞ」
「ありがとうっ」

好きになっちゃ駄目じゃんか…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ