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フーセンガム

第15章 水

(大野side)

今さっき、相葉くんからメールがあった。

「和也くん、来るって」

落ち着いた翔ちゃんに言う。

櫻「…うん」

翔ちゃんは少し複雑そうな顔をした。

「大丈夫だよ。いつも通りにしてれば」
櫻「いつも通り…忘れたよ」

翔ちゃんは苦笑いをした。

「じゃあ、楽しいこと思い出してみなよ」

しばらく沈黙があって、その後翔ちゃんがぼそっと呟く。

櫻「かず…」

呟くと同時にチャイムが鳴った。

「あ、来た」

翔ちゃんをリビングに置いたまま玄関を開けた。

相「櫻井先輩は?」
「和也くんは?」

二人の声が重なる。

相「大丈夫、いるよ」
「翔ちゃんは部屋で、待ってるよ」

そう言うと、和也くんが相葉くんの後ろから顔を覗かせる。

「大丈夫だよ」

優しく微笑みかけると和也くんも笑った。

相「じゃあ…帰るね」
ニ「えっ」
「あとは、二人でしっかり話しな?」
ニ「……わかった」

僕は、翔ちゃんの家から出て和也くんを家に入れた。

そしてそのままドアを閉めた。

相「大ちゃん」
「なに?」
相「なにがあっても離さないからね」

手を強く握られる。

「僕は、離れないよ♪」

二人、目を合わせて微笑みあって優しく熱いキスを交わした。

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