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（二宮side）


相「捨てられたって…」
「別れようって…言われたよ」

声と足が震える。

相「なんで？」
「わかんない…」

涙がまた出てきた。

「……ふぇぇ」
相「にの…」

雅紀がいたことなんて忘れて、思いっきり泣いた。

「しょおさ～ん……ふぇぇ…」
相「…行こう」

雅紀の声は聞こえたけど、返事なんて言えなかった。

相「櫻井先輩の家に行こう」

顔と体が強張る。

「…嫌、嫌だっ」

もう傷つくのが嫌でもう翔さんと会いたくなかった。

相「嫌だじゃない！」

雅紀が急に叫ぶから体が固まる。

相「駄目だよ。ちゃんと…話さないとだよ？話さないとわかんないことなんて沢山あるんだよ？」

こんな雅紀初めてみた。

「で、でも…」
相「にの、聞いて？櫻井先輩の所に大ちゃんが行ってる」
「えっ、智くんが？」
相「俺たちは、にの達が幸せじゃないと嫌だよ。」

雅紀が辛そうにうつむく。

「雅紀…」
相「にのだって…そうでしょ？」
「うん。雅紀が幸せじゃないと嫌」
相「だから、ちゃんと話そう？」

雅紀の言葉に力強く頷いた。