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溺愛禁止。

第17章 あの頃には戻れない

そんなの……



「全部違うよ」




他に代わりなんていない……



「私は……蓮君じゃなきゃ駄目なの…。

蓮君が好き」




蓮君がテーブルの下で私の左手をぎゅっ、と握ってくれた。




「ムカつく…」


…?


「何で俺じゃないんだよ…」



「ごめんね…健太。


中学の頃の健太は…一緒に遊んだりして楽しかったけど


一度も…恋愛対象として見たことがない」








もう…諦めて欲しい。


健太にも本当の恋を


新しい素敵な恋をして欲しいから



だからはっきりと---







「健太の気持ちに整理がつくまで


健太には会わない。




私を好きだって気持ち…


迷惑だから」





私は……蓮君との恋を


守りたいの。




「……迷惑…か…」



健太はそう呟いて冷めたコーヒーを一口飲むと



「初恋相手に8年もずっと片想いしてたのに

今さらどうやって諦めればいいんだよ…」




テーブルの上に突っ伏してしまった。

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