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溺愛禁止。

第17章 あの頃には戻れない

蓮君のその一言で
モヤモヤした気持ちが消えていく…。




「叶わないし…敵わねーな」




健太がボソッと呟いた。




「ここは俺が奢るから、何でも好きな物食え」



蓮君はまた優しく声を掛ける。






だけど---




「俺……帰るわ」



健太は静かに席を立つと



「俺にもプライドがありますから」



そう言って一度背を向けた後
また振り向いて






「恋実を……幸せにしてやって下さい」





それが健太が最終的に出した答えだった…。





サヨナラって言うべきなのか
またねって言うべきなのか少し迷ったけれど



「当たり前だ、任せとけ」



蓮君はそう返事をして





私は……




「健太も……

幸せになってね」




そう声を掛けると









「心配すんな……


色々と……ごめんな」







最後には謝ってカフェを出て行った。


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