
溺愛禁止。
第18章 二人の未来は…?
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…寒い…
この格好はまだ季節外れだったかな…
そう思いながらも部屋の中に戻る気にはならない。
春の風がサラサラと吹く中で
ふと、懐かしい匂いがした。
れ、蓮君…?
近くまで来てるの?
そう感じた直後だった。
バタバタと足音が近付いてくる。
私が聞き間違える訳が無い。
そんなに…速く走って…
私にちゃんと逢いたいって思っていてくれた?
私のこと…ちゃんと好きでいてくれてた?
急に弱気な気持ちになる…。
涙が溢れて止まらない。
強がることで自分を守っていたの。
みんなに心配かけないように
私は大丈夫だって…
笑わなきゃ……笑わなきゃって…
寂しかった…
すっごく、寂しかったの…。
早く逢いたい。
私は彼の音に向かって走り出した。
