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秘密の時間は私のもの

第20章 見せてもらった4

上から下から卑猥な音が響く中。

堤の頭はひどく冷静だった。


ーー歪んでる.....

なんで.....お前はこんなんされて喜んでんだ

どうして.....







っ........いや、だ......







堤の中に芽生える小さな抵抗。










ーー嫌だ.....俺は.........こんなことしたくない










その抵抗はやがて全貌を見せ、溢れ出す。











ーー俺は、お前のこんな姿見たくない

















好きな、奴のこんな姿.....!
















止めようとした時、させまいとするように神月の口の動きが早まった。

堤の欲望はその刺激に絶えられずに呆気なく果てる。

ごくり.....白濁を飲む音と共に響いたのは、階段を駆け降りる音。


「.......ほーら、俺の言った通りになった」


田本の言葉に神月は応えることはなく。

神月の髪から滴り落ちた汗は誰に拭われることなく

そのまま涙のように頬を伝い、床に落ちたのだった。



続く

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