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秘密の時間は私のもの

第24章 2人の帰り道 1人の決意

するとそこには“颯太”の文字が。



そうか.....こうすりゃあ、声出さなくていいもんな



賞賛の意を込め隣を見れば


スマホを握り締め、その画面を凝視している。


どうやら俺の返信を待っている様子で、視線には全く気付かない模様。



.......可愛すぎか....!!



悶えるのは心の中だけに抑え、送られてきたメッセージを読む。



『声、辛いだろうと思って、LIME送ってみました』



.....颯太は俺を萌え死にさせるつもりなのだろうか。



敬語って....敬語って.....



萌で震えそうになる自分をふぅと息を吐き、落ち着かせる。


なんていうか、本当にどっぷり颯太にハマっているらしい。


返信が遅いことが不安になってきたのか


隣でそわそわし出した颯太も、愛しくて仕方ないのだから。


このまま色んな颯太を堪能するのも一興だが


ここはまず、颯太の不安から取り除かないとな。



『気遣い、ありがとう。悪いが、このまま話しても?』



じっくり打った文章を見て、変な言葉がないか吟味する。


うっかり自分の気持ちがバレたら大変だしな。

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