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秘密の時間は私のもの

第24章 2人の帰り道 1人の決意

代わりに俺も笑顔を貼り付けて


“いつもと変わんねーよ”と口パクで颯太に伝えた。


それを読み取った颯太は楽しそうにくすくす笑う。



あぁ、良かった

いつもの颯太だ



安堵に包まれる。


それと同時、切ないものが胸を覆う。


この颯太が見れるのは、“恋人”の俺じゃない。


それを示すかのように、颯太が呟く。



「本当....亞に出会えて良かった。亞と“親友”になれて良かった」



チクン....



あぁ、そうだ。


今の颯太が見れるのは“友達”の俺だ。


颯太にとって俺はそこまでの存在。


それ以上でも以下でもない。


そんな事今更だし、そもそも俺らはそんないい関係でもない筈なんだ。


“セフレ”なんだから。


でも、それが颯太の中で“親友”にまでなった。


すごい進歩だと思う。


もしかしたら、押せば俺の恋人になってくれるかもしれない。


その進歩はそんな淡い期待を抱く程。



だけど、それをする気はまっさら起きない。



「亞に出会えてなかったら、きっと告白してる自分は居なか.....った....」



突如、颯太の顔は真っ赤に。


告白の時のことを思い出したのだろう。
しかし、それも束の間で。

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