秘密の時間は私のもの
第25章 見せてもらった5
そうなってまでも堤は神月を帰したかった。
「ゲホッゴホッ....帰れ。頼むから帰ってくれ....」
「......なんで、そんなに...」
神月ももちろん疑問に思う訳で。
ーーなんで、だと?んなもん....
堤はぎりっと奥歯を鳴らし、出ようとする言葉を飲み込む。
堤の頭の中をずっと回っている言葉。
それは堤らしからぬもの。
だからこそ、言えない言葉。
「.......」
「ねぇ、堤くん」
「.....」
「ねぇってば」
堤は目を逸らし、とことん神月の声を無視する。
そうすればいつか帰る、そう思って。
しかし、何故か神月はしつこく
「......そんなに僕に看病されるの、嫌?」
そんなことを言い、きゅっと堤の指を掴んだ。
ーーなんなんだよっ....
なんでこんなに、俺の看病看病言うんだよ....
そんなん言われたら勘違いするだろ...
絶対違うって分かってんのに...
自分より小さく熱い指に絆され、堤は視線を戻した。
戻してしまったのだ。
目を潤ませ、上目遣いをする神月の方へ。
「っ!!!!!!!〜〜〜〜ッッッ!!」
もちろん堤へのダメージは大。
「ゲホッゴホッ....帰れ。頼むから帰ってくれ....」
「......なんで、そんなに...」
神月ももちろん疑問に思う訳で。
ーーなんで、だと?んなもん....
堤はぎりっと奥歯を鳴らし、出ようとする言葉を飲み込む。
堤の頭の中をずっと回っている言葉。
それは堤らしからぬもの。
だからこそ、言えない言葉。
「.......」
「ねぇ、堤くん」
「.....」
「ねぇってば」
堤は目を逸らし、とことん神月の声を無視する。
そうすればいつか帰る、そう思って。
しかし、何故か神月はしつこく
「......そんなに僕に看病されるの、嫌?」
そんなことを言い、きゅっと堤の指を掴んだ。
ーーなんなんだよっ....
なんでこんなに、俺の看病看病言うんだよ....
そんなん言われたら勘違いするだろ...
絶対違うって分かってんのに...
自分より小さく熱い指に絆され、堤は視線を戻した。
戻してしまったのだ。
目を潤ませ、上目遣いをする神月の方へ。
「っ!!!!!!!〜〜〜〜ッッッ!!」
もちろん堤へのダメージは大。