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秘密の時間は私のもの

第26章 忠告

本当は俺だけが知る颯太の顔だ。


誰にも....


まあ、既に1人、許可下ろしちゃって共有してる奴がいるが


あいつは例外として、誰にも見せたくなかった。


よって、誰にも教える気はなかったのに。


変な独占欲をぐっと奥へとやり、颯太の為と続きを告げる。



「求められてもここはぐっと我慢
軽い啄むものを幾度かしていく
すると、徐々に颯太の息は上がっていく
頬は紅潮し、力も抜けて、制服を皺ができるほど握り締めるんだ」



薄く、細く目を開け、上野の様子を確認。



.....おいおい

なんつー顔してんだが



上野が好きな女子がここにいたら


問答無用で襲うか、鼻血出して倒れるな、と思う程。


今の上野は色気ムンムンだ。


無意識だろうか。


微かに開いた口からは赤い舌が覗き


なんとも色っぽい。



「......はぁ....」



吐く吐息は熱っぽく、俺までもが感化されそうで。


服着たエロ本、ここに見参。


正にそんな感じ。


それをもっと官能なものにするため


俺は再度、目を閉じる。



「......そこで、息をするため開いた微かな隙間に
ゆっくり慎重に舌を入れ込むんだ」



ぴちゃと水音が響いたところを聞くに


おそらく上野は自らの唇を舐めたんだろう。

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