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秘密の時間は私のもの

第31章 デート①

吐き、ただ楽しむことを心に刻んだところで


目に付いたのは腕時計。


そろそろ10:00を回る頃で。



そういえば...



思い出し、取り出したのはスマホ。


画面を点け、見るはLIME。



『行くの、チケットの日付見りゃあ分かると思うが明日な
待ち合わせ場所は、あの銅像近くの噴水前
時間は10:00
逃げるなよ』



そんな文面は、昨日の夕方届いたもの。


相手はもちろん上野。


LIMEなど、交換した覚えもなかったから、来た時は驚いたが


過ぎった颯太や滝波の顔で、あっさり納得した。


もっとも、滝波にも俺のLIMEを教えた記憶など無いのだが。


あいつのことだ。


俺の許可などなしで、あっさり手に入れてるんだろう。


それにしても、改めて見ると、なんか妙に上から目線な文面。



まあ、この場にいれんのは大方上野のおかげっちゃおかげだが

“逃げるなよ”ってなんだよ

別に逃げねーよ。言われなくても



とか強気に思ってみるが、実際の俺は不安でならない。


こいつが言うように、待ち合わせ場所と時間を見た瞬間


行かないでおこうか、とまで思考は動いた。

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