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秘密の時間は私のもの

第33章 デート②

俺と颯太の身長差からか、背伸びをしてそれを行う颯太。


その様子はなんとも愛くるしく


鉄槌と言うよりは俺としちゃあ御褒美を与えられてるようで。


ダメだと思うも、頬が緩む。


その時、颯太の顔がどこかホッとしたように見えて。


疑問に思った俺は、口に出そうとしたのだが


もう片方すら颯太が摘むものだから、碌に言葉も出せなくなった。



「僕、怒ってるんだけど~何ニヤけてるのさ~」

「ごめんごめん。っていうか、地味に、痛いから。ちょ、強くす...いたた、いたたた」



引っ張りに加え、うにうにと揉むものだから本当に痛い。


しかし、失礼なことをしたのも事実。


止めることも出来ず、痛い痛いと騒いでいれば颯太が吹き出した。



「ぶはっ!あはははは!亞、変な顔ーあははは!」



そうさせたのは颯太だ、と思うもあまりに楽しそうに笑うから


俺も釣られて笑みを零す。



「ふふ....亞、今日は楽しもうね!」



にこりと俺に微笑みかける颯太を見て、考え事など消えていることに気付く。



あぁ、そうだよな

別にどうであれ、楽しまなきゃ損だもんな



俺は、颯太の手に手を添え、素直にあぁ、と答えたのだった。

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