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秘密の時間は私のもの

第33章 デート②

だって、目の前にいるのは天使なんだから、地獄には繋がってないは



どんっ!



「っ.....」



人が幸せに浸っているというのに、誰だ。


邪魔をするのは。


ギロリと、人に当たっておきながら謝らなかったそいつの背を睨みつける。


隣には女がいて、どうやらカップルらしい。


ここは1言2言、言い返せない様な正論を言って、彼女に恥ずかしいところを



どんどん!



いろいろ計画を立てているのに、今度は前から何かに叩かれる気配。



こっちは真剣に考えてんのに、今度は誰が.....



見れば、颯太が俺の胸に顔を押し付けていて。


俺を叩いている。



「?」



状況が理解出来ない。


が、どうやら押し付けているのは颯太自身じゃないらしい。


というか、どう見たって、俺の手が颯太の頭を持っている。


訳が分からない。


とりあえず、颯太が苦しそうなので、手の力を緩める。


颯太はぷはっと顔を上げ、ふぅっと大きく深呼吸。


真っ赤な顔に結構な時間そうなっていたのだと悟る。



「わ、悪い。颯太」

「.....ふふ。そんな庇わなくても、僕、当たる位置にいなかったよー?」



庇う....?

え?さっきの男から、颯太を.....?



「まあ、亞のそういう優しいとこ、僕好きだよ
じゃ、行こ!」



さり気ない好きと無意識のその行動に


俺の顔は異常なまでに熱くなっていった。

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