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秘密の時間は私のもの

第34章 1ヶ月の出来事②

それに.....



ぎゅぅう....



俺のスラックスを握る手で、十分気持ちは伝わったから。



「.....では、手始めに...」



「お2人、恋人になって下さい。どうぞ」



「.......は?」



俺は、この短時間で、どうやら耳が遠くなったらしい。


“恋人になる可能性を捨てる”


つい先程まで、そういう話にも雰囲気にもなった筈だ。


それがなんだ?


今、滝波の口から恋人って出てこなかったか?



「至極簡単な問題です。ちゃっちゃと撲滅しちゃいましょう」

「いやいやいやいや。待て待て待て
ついさっき、それはなくなるって覚悟決めて...」

「勝手に覚悟決められても困りますし
簡単な問題から潰すのは基本でしょう?
その可能性秘めてる問題は、難易度が高過ぎますよ」



んなゲーム感覚で喋られても...


困惑する俺。


しかし、立川は意外に漢らしく。


くるりと俺の方に向いたかと思えば



「好きでした。中学の頃からずっと
付き合って下さい」



あっさり2回目の告白をして下さった。


ひゅーひゅーと滝波は、囃し立てている様だが


それはひどく棒読みで、テンションが低い。

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