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秘密の時間は私のもの

第36章 尾行

等と下らない勝負をし自己完結すれば、思い出す本来の目的。


ハッとし、視線を戻せば、なんと、藤塚が立川の口を塞いでいるではないか。



???何事....?

.....( ゚д゚)ハッ!

もしかして、まさか、こんなところで立川のことヤろうとかそういう?



一瞬脳裏に過ぎり焦ったが、藤塚の様子、どうにもおかしい。


何かとてつもなく焦っていて、そういう雰囲気は微塵も感じさせない。


というか、だとしても助けはられないんだが。


あの雰囲気、俺が見ていない間に一体何が?


眉間に皺を寄せ、首を傾げれば俺に届いた冷静な声。



「立川くんが藤塚氏の気持ちを悟ってることを、告白しようとしたところを藤塚氏が防いだ、といった感じですか」



.....立川からの情報基、俺が自ら目視した情報より


滝波は2人を題材にしている小説を書いているらしいが


創作者っつーのは、こうも物事を的確に組み立てられるものなのだろうか。


或いは、滝波がその能力に長けているのか。


どちらにせよ、その考察で間違いない気しかしないのが怖い。


でも、そうならば....



「藤塚氏は、いつまで立川くんのためだと言って、自分の気持ちを無視し続けるんでしょうね」



藤塚っていう男は、余りに、優し過ぎる。

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