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秘密の時間は私のもの

第36章 尾行

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自分の気持ちなどいらないものと、無視して、無視して、立川だけの幸せを。


それは本心だったろうに。



「俺のことを、選ぶ気さえない癖に!」



その本心は、愛する人の優しさによって崩壊した。


泣きながら、自らの想いを叫ぶ藤塚は、弱り切っていて。


見ていて、痛々しい程で。


こんなシリアス展開に



ググググググ.....



何故お前は踏み込もうとする?滝波。



「お前、何しようとしてんだよ....」



観覧車を降りて、当たり前のように2人の背を追った俺ら。


話の途中までは滝波も大人しくしてたのに


藤塚が、立川に“黙れ”と放った瞬間


牙を向く獣よろしく、2人の元へ出て行こうとしやがった。


間一髪、滝波の腕を掴んだものの、引いても引いても滝波動かずで。


さっき、俺の背を押してたか弱い少女は何処へ?



「何って、もう耐えられません。あのバカ、また先走りやがって
誰がいつ、“フる”なんてほざいたんです」

「そりゃそうだけど!今、出てってどうs」

「チッ.....」

「チッてお前...」

「分かりました」



滝波の力が一気に抜け、やっとか、と俺も力を緩めた拍子


ガッと俺の腕を掴む滝波。

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