秘密の時間は私のもの
第37章 ハピエン厨ですから
それはもう絶妙なタイミングで、俺の前に立ち塞ぎやがる。
「.....どけよ」
「質問に答えて下さい」
「....本当、お前、勝手だわ
勝手に後、付いてきてよ。こっちの気分も考え」
「私の気分が悪くなりましたよ」
この女....この状況で強気だよ...
流石滝波というか、なんというか....
全く変わっていないのが、こんなに喜ばしくないこととは。
いつもの俺なら、馬鹿みたいに反応してたんだろうが今は、違う。
その内に出来た滝波の隙に付け込み、スッと隣を通り過ぎる。
塩対応の俺に、流石の滝波も驚いたようで、少し目が開いたのが分かった。
それ以上は、追ってくる様子もなく、今の内と歩幅を広くした時。
聞こえた、言葉。
「誰が、振るなんて言ったんですか?」
大きくはないけど強く放たれたそれは、俺の足を止めるには十分過ぎて。
振り返れば、呆れる滝波が見えた。
「先走りが甚だしいのはいつもの事なので慣れました
しかし、そろそろ学べと思う訳で
積もる話もあるでしょう。そろそろ閉館ですし、場所、変えますよ」
歩き出す滝波を追うべきか、悩んでいると体が前に行く気配。
見れば立川が俺の手を引いて、上野が俺の背を押していた。
いつ歩み寄ったのか、と思ったが、その強さは温かくて
俺は、つい足を動かしてしまった。
追おうとしている背が、“滝波”であることも忘れて。
「.....どけよ」
「質問に答えて下さい」
「....本当、お前、勝手だわ
勝手に後、付いてきてよ。こっちの気分も考え」
「私の気分が悪くなりましたよ」
この女....この状況で強気だよ...
流石滝波というか、なんというか....
全く変わっていないのが、こんなに喜ばしくないこととは。
いつもの俺なら、馬鹿みたいに反応してたんだろうが今は、違う。
その内に出来た滝波の隙に付け込み、スッと隣を通り過ぎる。
塩対応の俺に、流石の滝波も驚いたようで、少し目が開いたのが分かった。
それ以上は、追ってくる様子もなく、今の内と歩幅を広くした時。
聞こえた、言葉。
「誰が、振るなんて言ったんですか?」
大きくはないけど強く放たれたそれは、俺の足を止めるには十分過ぎて。
振り返れば、呆れる滝波が見えた。
「先走りが甚だしいのはいつもの事なので慣れました
しかし、そろそろ学べと思う訳で
積もる話もあるでしょう。そろそろ閉館ですし、場所、変えますよ」
歩き出す滝波を追うべきか、悩んでいると体が前に行く気配。
見れば立川が俺の手を引いて、上野が俺の背を押していた。
いつ歩み寄ったのか、と思ったが、その強さは温かくて
俺は、つい足を動かしてしまった。
追おうとしている背が、“滝波”であることも忘れて。