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特別刑務所(仮)

第17章 運動。

「え?」

視線の先に目をやると黙ってこちらを見る九条。

「あのー、なにか?」
「・・・いや」

変な九条。
あ、騎馬戦終わっちゃった。
どっちが勝ったんだろ?

『えー、集計結果が出ました。勝者赤組!』

アナウンスの声に負けないほど歓声がわく。

「勝ったんだ。瀬川すごかったし。」
「向こういく?」
「うん。」

退場門から出る瀬川たちの方へ向かう。
元気そうに跳び跳ねる瀬川の後ろで少し心配そうに笑う駒場。
それに気づいてか、より元気に見せる。

「お疲れ。」
「あ、るーちゃん!勝ったよー見てた?」
「うん。瀬川頑張ってたな」

俺が誉めるとえっへんと威張る。
狩野と佐野は少し疲れぎみに俺たちも誉めろよーと近づく。
お疲れと、言おうと思ったそのとき、先に木下と増田に二人を連れていかれた。

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